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レフ♂ロバ獣人
(『悪い,悪い!またせたなぁ,こっちが誘ったのにスマンスマン!』そう言って,居酒屋の暖簾を右手で開いてウルスが入ってきて,向かい側のテーブルにどかっと座る.相変わらずバタバタと騒がしい奴だなぁ.そう思って顔を見やると,彼は矢継ぎ早に『ああ,親父,俺ボトルキープしてあったよねぇ?芋焼酎のやつ…「黒馬波」だったかなぁ?そうそうそれそれ,ああ,こいつも飲むからグラスは2つね!氷と水もよろしく!っと,つまみは…レフ,もう何か頼んだか?』とこっちに指差しながら聞いてくる.こうやっていつもアイツのペースに巻き込まれていくんだよなぁ…と思いながら,手にした生中のグラスを一気に煽りテーブルに置き.)

レフ♂ロバ獣人
ああ,煮込みと串焼きは頼んでおいた.後はウルスが好きなもの頼んでよ.それで,今日はまた依頼?(と言っているのに,こちらの質問をスルーして『親父!角煮と刺し身は活きの良いところを適当に…んと,後はさつま揚げ山盛りで!』と注文した後,『ま,その話は後でな.とりあえず乾杯だ…ほれ.』ちゃっちゃと焼酎水割りを渡されて杯を交わす.口を付けると…相変わらず酒の量多い,俺は5:5が好きなんだけど.そんな思いが顔に出たのか『酒なんて酔えりゃ良いんだよ.ま,酔わせて喰っちゃうのもいいけどねぇ…あ,お前は食わないよ煮ても食えそうにないし,若い奴がよっぽど良いからさぁ…』まったく…相変わらず思っていることそのまま口にする…ある意味裏表なくて昔から憎めないんだけどね.苦笑いして一つ頷いて)いや,嫌いじゃないよ,酒の濃さも…ついでにお前も.(もう一口喉に流して,テーブルにグラスを置く,カランと氷が音を立てて揺れる.)

レフ♂ロバ獣人
(しばらく他愛もない話が続く,ウルスの仕事の愚痴が中心.高校の同級生が♂×♂のHなビデオのプロデューサー兼監督として大手のプロダクションに所属しているなんて不思議な気持ちはするんだけど,ま,俺も彼の口利きでいわゆる「AV男優」としてお世話になってるから,彼の馬鹿話に笑ってツッコミを入れつつ肴をつまむ.取り留めのない話が続く和やかな時間,本当のことを言えば俺はこの時間が好きだ.知り合いの少ないこの街で心許せる友と話すほんのひと時,それは寂しさを紛らわす大事な時になっている.)

レフ♂ロバ獣人
(『なあ,お前まだ教師に未練あるのか?いつまでも学校にこだわるなんてさぁ…もう用務員なんて辞めて,俺と一緒に仕事しないか?そろそろ撮影助手も欲しい所なんだ.なぁ…これ,案外マジで言ってるんだぜ…酔ってるけど.』自分のグラスに焼酎を注ぎながら俺を見る.最近,酔うと必ず俺を誘ってくる.)

レフ♂ロバ獣人
またその話かい?ウルスさぁ,人の過去を掘り起こすような事言うなよな…これでも少しくらいは良心の呵責って言葉くらいは知ってるんだぜ.
(ウルスのグラスに氷と水を継ぎ足しながら言葉を返す.その言葉に前言を取り繕うように話を続ける.『あ,お前を責めてるんじゃ全然無いんだぜ…,俺はなぁ,もうそろそろ良いんじゃないかって思ってるだけなんだ,もう15年だぜ,あれから.あの事故はお前のせいじゃない.あの仔の両親だってお前を責めてはいないじゃないか…つまりだ…お前はもう許されても良いんじゃないかって…うん,そう言いたいんだよ…俺は!」語気を強めて俺を見るウルス.それが善意から来ている言葉だってわかっているから,余計にそれが胸に刺さる.)

レフ♂ロバ獣人
ありがとう…ウルス…君の言うとおりなんだ…だけど,まだ僕は心の整理ができないでいるんだ.それに…未練…未練だよ,僕はまだあの頃の自分に戻りたいって何処かで思ってるのかもしれない.戻れないことわかっているのにね.
(俺は絞り出すように言葉を吐き出し,水割りを一気に飲み干した.)

レフ♂ロバ獣人
(それは15年前,俺は地元の大学の工学部をでてそのまま教授の口利きで地元の工業高校に就職した.主に機械工学を教え,実習も担当していた.そこで事故は起きた.自分が担任をしていたクラスの生徒が工作機器に巻き込まれて亡くなった.実習の休憩中,作業が進んでいない友人の製作を代わりに行っていた生徒が事故を起こした.監督者が不在中の機械の稼働は禁止であることは伝えていたため,自分への責任は大きなものにはならなかった…けれど,あの時機械の主電源を強制的にOFFにしておけば…その自責の念から俺は職を辞した.田舎の噂話は尾ひれが付いて一気に広まる,あの時から彼に対しての贖罪の日々が始まった.それは俺の中で今も続いている.)

レフ♂ロバ獣人
(肩身の狭い思いをしていた俺に連絡をくれたのが高校の同級生だったウルスだった.彼の誘いで田舎を逃げるように飛び出しこの街に来た.こんな経歴の奴を喜んで迎えてくれる企業は大都会でもあるはずはなく,数年間はアルバイトを掛け持ちして糊口をしのいでいた.そのうちにウルスが就職したプロダクションのアルバイトもこなすようになり今の自分が存在する.このまま就職しないか?と何度も誘われたけれど,どうしても教師の夢が捨てきれなくて,ハローワークで見つけたこの街の高校の用務員の募集に飛びついた.もちろん,故郷の事故のことは伏せたまま.)

レフ♂ロバ獣人
(『あ,ごめん!思い出させて悪かった.ん,でもな…お前さ,うちの会社でバイトして稼いだお金,クラウス君だっけ…その両親に送金してるだろ?俺は,それももうやめにしたほうが良いと思ってるんだ,向こうだってお前からのお金が送られてくるたびに,その仔の事を思い出すんだぜ.なぁ,今度の仕事で入ったお金で,も一度ちゃんと謝罪に言ってそれで一区切りが良いと思うんだ.な,って言うことでいきなり仕事の相談なんだが…その,こんな形で切り出して…なんだかマヌケな展開なんだが…ははっ…なんだかなぁ,あ,それに俺はそんなにウジウジしているお前を見たくないんだ.高校の時みたいに面白いお前に戻って欲しい…って,俺,何言ってんだか…まったく!』愛想笑いみたいなちょっとかわいい顔で,話をなんて続けて良いのか困ってるウルス.全く…フォローになってないじゃん…それに半分仕事の話になってるし…)
すまん…割り切ったつもりだったんだけどなぁ…ウルスの言うとおり今度ちゃんと話しに行くさ…ん…でも,それって今回の依頼は絶対受けなきゃいけないって前提だよね.はぁ…相変わらずしたたかだねぇ…ウルス.その性格ずっと変わらないよねぇ…ま,嫌いじゃないけどね,そういうのって.うん,湿っぽい話は置いといて,仕事,仕事!稼がなくっちゃならなくなったからねぇ…で,情報提供?それとも…また,誰かを喰っちゃうって話?
(ドギマギしてるウルスを見ていたら昔の事はまた記憶の底に沈んでいった.努めて明るく切り替えしたのに,今度はウルスのほうが神妙な顔して『ま,これ見てほしいんだ.見覚えあるだろ?』って俺にタブレットを渡す.)

レフ♂ロバ獣人
(どう見てもDKな犬獣人とリス獣人の濃厚な濡れ場シーン.犬タチ×リスネコで若者らしく旺盛だけど粗雑なSEXシーンが延々と続いている.ん,何処かで見た光景…あ,これ)
これ,俺の職場?見覚えある…これ,屋上へ続く階段の踊り場のところだ,俺が放課後必ず屋上への扉を施錠しに行くから覚えてる.屋上使われてるなって思ってたけど,ここもか!まったく…盲点だったなぁ.
(画像をピンチアウトして盛ってる二人を確認しようとするが,どうにも画像が荒くて顔は確認できない)
ん…こんなところまで入り込めるのはうちの生徒だけだよなぁ…で,狙ってるのはどっち?と言うかこれ特定できてるの?
(タブレットを返せば,画面をスワイプして別の画像を映し出す.)

レフ♂ロバ獣人
(『ちゃんと画像処理して確認したよ大変だったけどな,十中八九間違いは無いと思う,お前がくれた生徒データの写真が役に立ったよ.ほら』俺が渡した年度初めのクラス集合写真が画面に現れる.集合写真に写っているリスの仔は一人だけ…)
リュー…クス…,リュークスっていう仔がターゲットなのか,それにしてもこの画像,まさかお前不法侵入して?
(『まさか,ネット漁りしてて見つけたよ,制服に見覚えあったからな,お前が場所も確定してくれたからもう間違いないな.この仔襲ってもらっていいかい?上からのお達しなんだ.リスっ仔ショタものはなかなかお目にかかれないってことらしいぜ.付帯条件は学校っぽいところで,ちょっと縛りとかSMっぽいもの混ぜるって事くらい.後はレフに任せる,好きにしていいよ.あ,データ送らなくてもいいよな,元版お前持ってるだろうし.20くらいでいい?』タブレットしまいながらサラリと報酬の話をするウルス.いつもの値段にちょっと色つけてくれている,アイツなりに気を使ってくれているんだなぁ…)
ありがと,それで良いよ.納期は2ヶ月後位でいいよね.でも,あの画像誰が撮ったの?出回っちゃマズイ気がするなぁ.
(交渉成立で,お互い喉を潤すように水割りを流し込む.一息ついたところでウルスが話を繋げる.『あれな,映像全部見るとわかるけど,リスっ仔のスマホで取ってるんだ,犬獣人を誘ってきてるんだよ,手慣れた雰囲気でな.そして画像を荒くして正体わからないようにして拡散してるんだ.この仔案外食わせ者かもしれないなぁ,足元掬われないようにしろよ,レフ.』)

レフ♂ロバ獣人
せいぜい気をつけるよ,ま,お前がくれたあの薬があれば何とでもなるさ.大丈夫.そんな仔だったら襲われて映像取られても文句言わないんじゃないかなぁ…ちゃんとリサーチしてから襲うから心配すんなって.んー,リュークス…リュークス君ねぇ…何かこう胸に引っかかるような…名前なんだよなぁ…昔の知り合いにいたっけ?
(『んにゃ,多分大学とかの知り合いなんじゃないか,俺には覚えはないなぁ.』だいぶん酔いが回ってきたのかいい気分返答をするウルス.)
んー,心当たり俺も無いんだけど…あ,もうこんな時間じゃないか…おれ,終電逃すとマズイからこれで帰るよ,悪いな,俺の分は報酬から差し引いて置いてくれていいから.
(慌てて,席を立って店の戸口に急ぐ.『んん…そっか,わかった.うまいことやってくれよ.あ,そうそう,最近撮った生データのDVD届けとくから,参考にしろよな.』背中越しにウルスの声が聴こえる.)
ん,わかったありがとう,じゃあ,またな!
(振り向くことなく,店を出る.きっと,アイツあのまま飲んで酔いつぶれちゃうだろうなぁ…そう思いながら駅に向かって繁華街を通り抜けていく.)

レフ♂ロバ獣人
リュークス…かぁ…なんでそんなに気になるかねぇ…
(レフとリュークス.二人が出会う少し前の出来事.こうしてゆっくりと運命の歯車が回り始める.)

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