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未完

グレイル♂狼獣人
【大学に入学して初めての夏休み。暑くじめじめとした夏は苦手でその暑さのせいで流れてくる汗を乱暴に拭った。今、自分が立っている玄関は家の玄関ではない、昔はよく遊びに来ていた親戚の家のものだ。思春期に突入するあたりからまったく来なくなって、疎遠になっていたのだが大学に入学するにあたって独り暮らしを始めたのだがそのアパートがこの近くにあり、加えて大学もこの近くなのだ。母は、それを知ると挨拶ぐらい行ってきなさいと口うるさく言われ仕方なく…やってきたのだが】
…今更、なに言えばいいんだよ。
【会わなかった月日が長く感じてインターホンを押すのも躊躇われた。先ほどから己の指先は空を切るばかりだ。…それに自分は会い辛い理由がもうひとつある。自分は…彼に、この家の家主に恋心を抱いているのだ。思春期にその思いの異常さに気付いていきなり彼との連絡を取ったのもその為だった。しかし挨拶しなければ帰れない、とひとつ深呼吸をして指先をボタンに這わすとぐっと力を込めてそれを押した。高い音でインターホンが鳴ると玄関の奥からは徐々に足音が近づいていることに気付いた】

ビコ♂黒獅子獣人
お、来たな〜!
【冷房の効いた部屋で客人を迎える為の片付けがさっき終わり、一息ついたところだった。今日やってくるのは親戚の狼青年。最後に会ったのはあいつが中学生の時ぐらいだったか。それ以前はけっこうな頻度でよく遊びに来ていた分、少し寂しかったので久々の再会は胸が躍る。扉の向こうで待っている気配に思わずにやけてしまう。どうやって出迎えようかずっと考えていたのだ】
グレイルー!ビコおじちゃんだぞー!!
【ドアをバンッと開けて高らかに宣言すると、あっけにとられた様子で立つ赤色瞳の狼君をおもっきしハグする。昔から会う度にやってた挨拶だ。続けて恒例の頭をわしゃわしゃなで回し!会わない間いっちょまえに色気づいたのか、良い感じのシャンプーを使っているのだろう。優しくて思わずおっ!となるような匂いにごまかされそうになったが僅かに隠れたグレイル自身の汗の匂いがとても懐かしい。この一連の行為はグレイルが年々恥ずかしがるようになっていったけど、やっぱりこいつと会ったときはこれじゃねぇとな!】

グレイル♂狼獣人
【勢いよく登場した家主は昔とまったく変わっておらず、少々呆気にとられる。ぽかん、と相手を見つめていると昔からの包容力のあるハグで迎えられてぴしり、と体が硬直してしまう。なにか言わなければ、と考えを頭に巡らせてぎゅうぎゅうと抱きしめる相手の肩をぐっと押しのけた】
久しぶり、おじさん。
【昔ならばビコだ!久しぶり!と自分も嬉々としてハグを返していたのだがそれをするにはもう年齢と自分のプライドが許さないし、気恥ずかしさが勝ってしまうのだ。それにしてもハグされたときの相手の匂いはとても落ち着いてそれに、すごくドキドキして…今も心臓がバクバクと早く脈打っていた。挨拶のためにもってきていた紙袋に入ったお菓子をずいっと相手に差し出す】
これ、お菓子。…ってか暑いから少し涼んでっていいか?
【ぶっきらぼうに目を逸らしながら呟くように言った言葉ははたして相手に聞こえていただろうか。流れた汗を再び手の甲で拭うと玄関からは微かだが冷気を感じてビコを押しのけて勝手に玄関に入っていってしまう】

ビコ♂黒獅子獣人
およよ?なんだよー6年ぶり……だっけ?そんくらいぶりだってのにつれないなーグレイルー!
【まだ未成年だが、大人として成長していってるらしい事を感じさせる対応の仕方に苦笑いしてしまう】
おお!俺の好きな奴じゃんか!ありがとなー!上がってくならさっそく食べようぜ持ってきてくれたお菓子。飲み物も用意してるからよ!
【昔はもっとかわいげがあったというのに、時の流れとは残酷なモノである。ぶっきらぼうな態度にまたまた苦笑するも、昔から暑さに弱かったグレイルはさっさとムシムシ暑い外からおさらばしたいようだ。彼に続いて家の中へ入ると扉を閉めて居間へと案内した】
カルピスソーダだっけ?グレイルが好きだったジュース!ちゃんとビコおじちゃんは覚えてるので、用意していたのです!……それともチューハイにしちゃう?
【久々に話すのが楽しすぎて、ついついからかってしまう。昔似たようなからかい方をしてムキになった小学生一年生のグレイルが本当にチューハイを飲もうとして慌てて止めて、こっちの心臓が止まる思いをしたなぁと懐かしい思い出が蘇る】

グレイル♂狼獣人
【大きな口を開けて笑う姿は本当に変わってない。人の気も知らないで、と深くため息を吐いて部屋にあがった。部屋の間取りもなにもかも…あまり変わっていないように見える。足は自然にリビングに向かっていて、この大柄の彼が座ってもだいぶ余るソファに無遠慮にこしかけるとクーラーの冷気がそよそよと自分に当たって気持ちよさそうに目を細めた。そして相手から提示されたカルピスソーダという言葉に眉を寄せる。たしかに昔も…そして今も変わらずにカルピスソーダは大好きだがなんだか子供扱いをされている気がしていい気分ではない。後にチューハイを提示されれば、ふっと少しだけ口角をあげて相手を見つめる】
チューハイでいいぜ、カルピスなんて…そんな甘ったるいもん飲んでられっかよ。
【まだ未成年ではあるが、高校のときからそういうのは少しずつだが飲んではいたのだ。あまり強くはないが、舐められるくらいならばと挑発的な笑みを零した】

ビコ♂黒獅子獣人
【オレ愛用のデカいソファーに腰掛け体を預け、うっとり目を細めて冷房の心地よさを満喫していた表情が一瞬険しくなって悪い笑みを浮かべる。普段から飲んでやがるなこいつ】
グレイル君不良だ!いけないんだ!……ったく本当かわいげなくなっちまったなーグレイル。おじちゃんちょっとショックだぞー。まあオレも飲んでたけどよ。でも昼間っから未成年にお酒飲ますのは出来ないのでまた今度な!今月だろ二十歳になる誕生日。いよいよグレイルも大人の仲間入りってわけだ
【ソファーの隣はまだあいているので、ドカッと感慨深く座ってカルピスソーダを二人のコップに注いだ】
中々美味いなぁカルピスソーダ。昔は一緒によく飲んでたけどお前が来なくなったら全然飲まなくなっちまったのよ。グレイルが来てくれたんで久々の味だな!……カルピスといえば、お前もうカルビス出るんだろ?最近出はどうだー?
【グレイルが持ってきてくれたお菓子をつまみつつ、カルピスソーダを飲む……というのも懐かしい恒例だ。こうやって並んでしゃべるのが好きだったもんだからやっぱり今日来てくれたのは嬉しくてしょうがない。そしておしゃべりの途中でオレが茶々を入れるのだ。……うーん。しかし今のネタは、今のグレイルだと鼻で笑われそうな気がしてならない】

グレイル♂狼獣人
可愛げなんてなくて結構だ。
【ふん、と鼻を鳴らしながら注いでもらったカルピスソーダに口をつけた。うん、やっぱりこれは美味しい。その感情をおくびにも出さずに少しずつ少しずつ飲み続ける。チューハイ飲むか?という言葉は相手の常套句みたいなもので本気で出すつもりはないことぐらい最初から分かっていたから、さらっと流すことにした。そのあとに相手の口から飛び出した言葉にぴくりと肩が動く】
……覚えてたのかよ、俺の誕生日。
【まさかまだ覚えているとは思わず驚いた表情で相手を見ると、しまったという風に表情を引き締めて視線をコップに戻した。嬉しい、という感情がぶわりと全身を駆け巡り顔が赤くなるのを自覚する。…そんな相手は自分を気にした様子もなく言葉を続ける。たしかにカルピスソーダはよく飲んでいた、大人なんだから珈琲でも飲めばいいものをこの男は律儀にグレイルと同じものが飲みたいんだなんてことを言って俺がいるときは必ずそれを飲んでいた。……感動の言葉の後に続けられた突然のセクハラともとれる発言に相手を睨み付けて】
……それ、セクハラっていうんだぜ。知ってるかよ、おじさん。
【台無しだ、と深くため息を吐いた】

ビコ♂黒獅子獣人
来なくなるまで毎年祝ってたろ?これもおじちゃんはちゃんと覚えていたのです!……せっかくまた来てくれたんだし、今年もお祝いするぜ、誕生日!なんたって二十歳だからな!
【真っ赤になってまたぶっきらぼうに呟く様子からすると、嬉しいようだ。……というか気付いていないんだろうか。尻尾振ってるの。かわいげは隠されていただけで、やっぱりグレイルはグレイルなんだな】
ニシシシ!悪かった悪かった!いやーさ、おじちゃんは心配なのよ。グレイル君がちゃんとこっちも大人になってるかなって!一緒に風呂入ったりプール行ったときとかはまだまだかわいげ抜群だったからよ!
【蔑むようなため息とジト目。予想通りの反応にますますからかいたくなって、また余計に喋ってしまう。ん〜?とわざと手を股間の上に持って行く仕草までして。たぶんそろそろ本当に怒り出しそうだからこの辺にしとくが】

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