♂獣人達の盛り場ログ - ルドルフ♂大型猫獣人1
別視点→二コル♂洋犬獣人1

【部活に入っていないので放課後になればすぐ教室を出て行くタイプなのだが、今日は傘を家に忘れてきていた。愛用していた折り畳み傘が先日壊れたばかりで、また買わないといけないなー、とりあえずは普通の傘でいっか...なんて考えてた自分が甘かったようだ。とりあえず雨脚が弱くなるまで教室で時間を潰そうかとぼんやりと窓の外を見てみる。一方教室では何やら犬達がキャンキャンと楽しそうに話していた。犬というものは、鳴き声やしっぽの動き...そういうのから感情が読み取りやすい。よく言えば素直だが悪く言えば馬鹿だよな、なんて思っていたら最近つるむようになったブリタニースパニエルから声をかけられた。犬とつるむというのは初めは抵抗があったのだが、先に述べた理由から無駄に気負わなくていいため、案外悪くないものだ】

王様ゲーム、いえーい
【とりあえず仕切り出した彼に乗っかりつつ、盛り上げる風の事を言ってみる。棒読みなのは仕方ない、野郎ばかりなのだから。引いたくじを見てみるとそこには「王さま」と書いてあった。...おいおい、まじかよ。勘弁してくれ。今集ってるメンバーは半分以上が犬で、同じ中学の奴も多い。逆に言えば連れてこられた白熊と猫の俺の方が浮いているくらいだ。「命令か...無難にハグとか?いや、視覚的にきつい?でも、今日も体育でバスケしたけどゴール決めた時とかテンション上がってやったな...俺もやった、ニコルとライカとやった。これはセーフか...よし、これでいこう、ハグだハグ...」そう自分の中で答えがまとまり出した頃、白熊がこの輪の中から出ていった。考えるのに没頭していたため、イマイチ流れがわからなかったのだが、引き止めようとするライカの言葉で俺は何となく全てを察せた気がする。よかった、ハグ命令を下す前で】

ライカ、ほんと馬鹿だな...あーあ、せっかく王様引き当てて面白いこと考えてたのに冷めたわ。俺、帰る。ニコルはどうすんの?
【仕切ってたやつに近づき、耳元で「まあ、お疲れさん」と労りの言葉をかけて、たわいもないことを2、3話した。ニコルは部室に寄るということだったので、教室で俺たちは別れた。下足場までくれば、少し雨脚も弱まってきていた。自慢の長毛が台無しになるため、雨に濡れるのが嫌いな俺は、体育で使った少し汗の匂いが染みたタオルを頭に被ってコンビニへと歩き出した。とりあえずビニール傘でも買って、明日から学校に置いておこう...気まずい暇潰しに付き合うのはもうこりごりだ】